私が子供の頃に大好きだった絵本。
《おやゆび姫》
とても可愛くて儚くて本当に憧れていました。
先日、パープーに読み聞かせてあげたのですが、パープーは1/3くらいしかまとも聞いていませんでした。
このお話、森で迷ったおやゆび姫がネズミのおばさんに助けられ、そこでモグラの旦那に見初められてお嫁に行く事になってしまう部分があります。
(結局、結婚はしないでツバメに助けられて妖精の国で幸せに暮らす事になるのですが。)
それからわが家では、
『私はモグラさんのお嫁になるの。』
が超絶流行っている。というか私1人がかなりハマっている。
ことあるごとに、
『パープーはモグラさんのお嫁になるんだよ。』
とふざけて言っていた。するとパープーもその気になり、
『モグラさんのお嫁になるのー』
と言うようになった。そしてモグラのイラストを見ると、
『モグラ、パープーモグラ!!』
と自分をモグラだと思い始めた。
これはいけない・・・。パープーはモグラじゃないよな。ちょうちょになりたかったんだよな。言い過ぎたよ。私は反省した。
反省はしたものの、それからも何か悪いことをすると、
『モグラの旦那が迎えに来るよ!!モグラのお嫁さんになったら土の中に連れて行かれて、もうママやお兄ちゃんとは会えないんだよ!!』
とモグラの旦那は恐ろしい存在へと変貌を遂げた。
ある日、パープーは寂しそうに
『あたしはもうママやおにいちゃんに会えないの?モグラさんのお嫁になるから?ママがいい。ママがすき。』
と頻繁に言い出した。
ご、ごめんよぅぅぅ。
『パープーはいい子だから、モグラの旦那は迎えに来ないから大丈夫だよ!!』
とぎゅっと抱き合った。
後日パープーが『お兄ちゃんは、何のお嫁になるの?』
と聞いてきたので『エリンギの国の王子になるんだよ。きのこの国のエリンギ王子になって国を治める立派な使命を背負っているんだ。』と伝えた。ぎゅうちゃんの頭はエリンギみたいなのだ。
ぎゅうちゃんは、口をぎゅっとつぐんだまま黙っていた。私の妄想がいつか子供達のトラウマになりそうなので、もうよそうと密かに誓った。